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記憶力・集中力UP!科学的に証明されたヌートロピック10選

10 scientifically proven nootropics to improve memory and concentration!

この記事のネタバレ

  1. 研究に基づくヌートロピック: 記事ではL-テアニン、クレアチン、カフェインなど、研究でその効果が確認されているヌートロピックについて詳しく解説しています。
  2. 効果と用量、副作用の情報: 各ヌートロピックには特定の効果、推奨される用量、そして潜在的な副作用があり、それらの情報も記事で提供されています。
  3. おすすめの組み合わせ: より効果的な結果を得るためのヌートロピックの組み合わせも紹介されており、疲労時の認知機能向上やストレス耐性の強化など、目的に応じて最適な組み合わせが提案されています。

「どうにかして記憶力集中力を高めたい。」
「仕事でのパフォーマンスを上げたい。」
サプリメントで認知機能を高められるものを探している。」

今回はこんな方向けの記事です。

仕事や勉強での集中力記憶力を高めたいと思っていませんか?

だとしたら、この記事の内容が役に立つかもしれません。

この記事では、研究に基づいて厳選されたヌートロピックについて、数字を交えてご紹介します。

後述しますが、ヌートロピックとは記憶力集中力など、脳機能の向上に役立つとされるサプリや成分の総称です。

記憶力集中力だけでなく、ストレス耐性など幅広い認知機能を高めるための方法が満載です。

興味を持った方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

タップできる目次

ヌートロピックとは何か

ヌートロピックの定義

ヌートロピックとは、認知機能を高めるための薬物やサプリメントの総称です。具体的には、記憶力注意力集中力などの認知機能を改善したり、神経を保護する作用があります。

  • 認知機能向上: 学習能力、記憶、注意力などが向上。
  • 神経保護: 酸化ストレスから神経細胞を保護。

この分野では多くの研究が行われており、科学的根拠に基づいて効果が評価される傾向にあります。

ヌートロピックの歴史と進化

ヌートロピックの概念は、1970年代にルーマニアの心理学者と化学者、コルネリュ・E. ギュルゲアによって初めて紹介されました。

初めてこの用語を用いたのは、彼の著作である「Pharmacology and Clinical Use of Piracetam」です。

当初はPiracetamという薬物に限定して使われていましたが、現在では多様な薬物やサプリメントがヌートロピックとされています。

ヌートロピックの歴史

  • 1970年代: Piracetamを中心とした研究が始まる。
  • 1980~1990年代: ヌートロピックの種類が増加。特にアミノ酸やハーブが注目を集める。
  • 2000年代以降: インターネットの普及により、一般人も手軽に情報を得られるように。その結果、ヌートロピックの認知度が飛躍的に高まる。

研究に基づく実績のあるヌートロピック 10選

この記事では、下記のヌートロピックについて、効果を解説します。

この記事で紹介するヌートロピック 10選

  • L-テアニン(L-Theanine)
  • クレアチン(Creatine)
  • カフェイン(Caffeine)
  • バコパ・モニエリ(Bacopa monnieri)
  • アシュワガンダ(Withania somnifera)
  • フェニルアラニン(Phenylalanine)
  • イノシトール(Inositol)
  • コリン・ビタルトレート(Choline Bitartrate)
  • フォスファチジルセリン(Phosphatidylserine)
  • モディフィナール(Modafinil)の効果

主要な効果ごとに解説すると、下記のようになります。
目的に合わせて検討するといいでしょう。

この記事で紹介するヌートロピックの効果表

主な効果ヌートロピック
覚醒度向上カフェイン、モディフィナール
ストレス耐性向上アシュワガンダ、イノシトール
記憶力向上バコパ・モニエリ、コリン・ビタルトレート、フォスファチジルセリン
神経伝達物質の調整フェニルアラニン、イノシトール
短期記憶と集中力の向上クレアチン
この記事で紹介するヌートロピックの主要な効果

各ヌートロピックには、上記以外の効果も証明されています。

ぜひ各ヌートロピックの項目で確認してみてください。

L-テアニン(L-Theanine)の効果

L-テアニンは、主に緑に含まれるアミノ酸であり、多くの研究でその効果が確認されています。

特に、焦燥感の軽減集中力向上が注目されています。

2008年の研究では、50mgのカフェインと100mgのL-テアニンを併用した場合において、健康なボランティア27名に対して以下の効果が確認されました。

  • 60分後のattention-switchingタスクにおいて速度と正確性が向上
  • 60分および90分後のメモリータスクで、邪魔情報に対する感受性が減少

この研究は、L-テアニンとカフェインの組み合わせが認知に要求されるタスクのパフォーマンスを改善することを示しています。

用量とタイミング

一般的に、L-テアニンの推奨される用量は200mgから400mgです。

この用量は、多くの研究で効果が認められた範囲であり、大多数の人々にとって安全であるとされています。

  • 朝食後: 焦燥感を感じやすい方は、朝食後に摂取することが推奨されています。
  • 必要に応じて: 集中力が必要な作業をする前に摂取することで、効果が最大化される可能性があります。

副作用と対処法

L-テアニンは一般的には安全であり、少ない副作用が報告されていますが、稀に以下のような症状が出ることがあります。

  • 頭痛
  • 消化不良

対処法:

  • 用量の調整: 副作用が出た場合は、用量を減らして様子を見る。
  • 食事と一緒に: 消化不良が出た場合は、食事と一緒に摂ることで症状が軽減される可能性があります。

クレアチン(Creatine)の効果

クレアチンは、主に筋肉増強やスポーツパフォーマンス向上で知られていますが、認知機能にも一定の影響を与えることが研究で示されています。

特に、疲労時の認知機能向上が注目されています。

2003年の研究では、若い成人のベジタリアン対象者に対して6週間5g/日のクレアチン摂取が行われ、作業記憶(backward digit span)と知性(Raven’s Advanced Progressive Matrices)において有意な正の効果(p < 0.0001)が確認されました。

この結果は、認知処理の速度を必要とする両タスクにおいて効果が見られました。

用量とタイミング

クレアチンの一般的な用量は、5gから10gです。

この量は、多くの人々にとって安全であり、効果も確認されています。

  • 毎日: 一定量を毎日摂取することで、体内のクレアチン濃度が一定に保たれ、効果が最大化される。
  • 食事と一緒に: 吸収を促進するため、食事と一緒に摂取することが推奨されています。

副作用と対処法

クレアチンは一般的には安全であり、重大な副作用は少ないとされています。

しかし、以下のような症状が出る可能性があります。

  • 軽度の胃痛
  • 水分保持

対処法:

  • 用量の調整: 副作用が出た場合は、用量を減らして様子を見る。
  • 分散摂取: 一度に大量に摂るのではなく、一日に分けて少量ずつ摂取する。

カフェイン(Caffeine)の効果

カフェインは多くの人々にとって親しまれている興奮剤で、主にコーヒーや紅、エナジードリンクなどに含まれています。

研究によれば、カフェインは覚醒度を向上させ、短期記憶を改善する効果があります。

2002年の研究では、24名の参加者に対して5時間の期間に4回の65mgのカフェイン摂取と、一回の200mgのカフェイン摂取が行われました。

両方の摂取パターンにおいて、警戒性の向上、不安感の増加、シンプルおよび選択反応課題、認知的な注意課題、持続的な反応を必要とする課題、そして追跡と目標検出を含む二重課題のパフォーマンスが向上しました。

この結果は、大量の一回摂取に関する以前の研究結果が、通常のカフェイン摂取パターンにも適用可能であることを示唆しています。

用量とタイミング

一般的なカフェインの用量は、100mgから200mgです。

  • 朝または昼: 睡眠に影響を与えないよう、早めの時間に摂取することが推奨されています。
  • 食後に: 空腹時に摂取すると胃が荒れる可能性があるため、食後に摂取するのが良いです。

副作用と対処法

カフェインも過剰摂取すると副作用が現れる可能性があります。

対処法:

  • 用量を減らす: 副作用が出た場合は、用量を減らしてみてください。
  • 摂取時間を調整: 睡眠に影響が出る場合は、摂取する時間を早める。

バコパ・モニエリ(Bacopa monnieri)の効果

バコパ・モニエリは伝統的なアーユルヴェーダ医学で使用されているハーブの一つで、近年の研究により、記憶力向上および抗酸化作用が確認されています。

2001年の研究では、健康な人々に対してBacopa monniera(ブラーミー、Keenmindとしても知られる)のエクストラクト300mgが毎日摂取されました。

12週間後に視覚情報処理の速度、学習速度、記憶の固定化が有意に改善しました。

特に視覚情報処理の速度はITタスクで、学習速度と記憶の固定化はAVLTで測定され(P<0.05)、さらに状態不安も(P<0.001)で改善されました。

用量とタイミング

バコパ・モニエリの推奨される用量は、300mgから450mgです。

  • 朝の食後に: 一日の始まりに摂取することで、一日を通してその効果を実感できます。
  • 食後に: 吸収をよくするため、食後に摂取することが推奨されています。

副作用と対処法

バコパ・モニエリの副作用として報告されているものには以下があります。

  • 胃の不快感
  • 便秘

対処法:

  • 食後に摂取: 胃の不快感を避けるため、食後に摂取してください。
  • 水分を多く摂る: 便秘対策として、水分をしっかりと摂取することが重要です。

アシュワガンダ(Withania somnifera)の効果

アシュワガンダ(Withania somnifera)は、特にストレス管理と認知機能の向上に有用であるとされています。特にKSM-66と記載された製品が高品質とされています。

2012年の研究では、慢性ストレスを持つ成人64人を対象に、アシュワガンダ根(Withania somnifera)の高濃度フルスペクトルエクストラクトを60日間摂取する条件下で、ストレス評価スケールのスコアが有意に減少(P<0.0001)し、血清コルチゾールレベルも大幅に減少(P=0.0006)しました。

この研究により、アシュワガンダ根エクストラクトが安全かつ効果的にストレス耐性を高めることが確認されました。

副作用は両グループで比較可能であり、重篤な副作用は報告されませんでした。

用量とタイミング

一般的に推奨されるアシュワガンダ(特にKSM-66)の用量は、300mgから500mgです。

  • 寝る前に: ストレス耐性向上のため、寝る前に摂取することが多いです。
  • 食後に: 吸収をよくするため、食後に摂取することが推奨されています。

副作用と対処法

アシュワガンダ副作用として報告されているものには以下があります。

  • 胃の不快感
  • 頭痛
  • 肝毒性

対処法:

  • 食後に摂取: 胃の不快感を避けるため、食後に摂取してください。
  • 用量を調整: 頭痛が発生した場合、用量を減らしてみてください。

フェニルアラニン(Phenylalanine)の効果

フェニルアラニン(Phenylalanine)、特にドーパミンレベルの向上や気分改善に効果があるとされています。

1988年の研究では、ラットの体内ドーパミンレベルを測定する条件下で、フェニルアラニン(phenylalanine)を投与した結果、200 mg/kgのフェニルアラニン摂取により基礎ドーパミンの放出が59%増加し、ピークは75分後に観測されました。

一方で、500 mg/kgの投与では基礎ドーパミンの放出に変化はありませんでした、そして1000 mg/kgの投与ではドーパミンの放出が26%減少しました。

DOPAC(dihydroxyphenylacetic acid)とHVA(homovanillic acid)の濃度には有意な変化は観測されませんでした。

用量とタイミング

一般的に推奨されるフェニルアラニンの用量は、500mgから1,500mgです。

  • 朝に: 気分改善や集中力向上を狙う場合は、朝に摂取することが多いです。
  • 食後に: 吸収をよくするため、食後に摂取することが推奨されています。

副作用と対処法

フェニルアラニンの副作用として報告されているものには以下があります。

  • 不安
  • 心拍数の増加

対処法:

  • 用量を調整: 副作用が出た場合は、用量を調整してみてください。
  • 医師と相談: 重度の副作用が出た場合、医師との相談が必要です。

イノシトール(Inositol)の効果

イノシトール(Inositol)は、特に神経伝達物質の調整やストレス耐性向上に有効であるとされています。

脳の前頭前皮質という部位は、高次の認知機能や判断力に関与しています。
ストレスはこの部分の活動を低下させ、問題解決能力や計画性・判断力が損なわれる可能性があります。

2000年の研究では、二極性障害(bipolar depression)を持つ成人24人が参加し、イノシトール(inositol)を6週間にわたって12g摂取する条件下で、50%以上のHamilton Depression Rating Scale(HAM-D)スコアの減少がイノシトール群で50%、プラセボ群で30%でした。

二極性障害(bipolar depression)

二極性障害は、極度な気分の変動を特徴とする精神疾患です。

この状態では、高揚状態(マニア)と抑うつ状態が交互に訪れます。

高揚状態では極度のエネルギー、自信、活動性がありますが、抑うつ状態では気分が沈み、興味喪失や活動性の低下が見られます。

治療には通常、薬物療法と心理療法が組み合わせて用いられます。

HAM-Dスコア

HAM-Dスコア、すなわちハミルトン抑うつスケールは、抑うつ症状の重症度を評価するための診断ツールです。

このスケールは、様々な抑うつ症状(例:気分の低下、睡眠の問題、自殺念慮など)に関する質問が含まれています。

それぞれの質問にはスコアがあり、合計スコアが高いほど抑うつ症状の重症度が高いとされます。

このスコアは医師や心理医療専門家によって用いられ、治療の方針を決定したり効果を評価する際に重要な指標とされています。

また、Montgomery-Asberg Depression Rating Scale(MADRS)ではイノシトール群で67%、プラセボ群で33%のスコア減少が確認されました。

MADRS(Montgomery-Åsberg Depression Rating Scale)

MADRS(Montgomery-Åsberg Depression Rating Scale)は、抑うつ症状の重症度を評価するための尺度です。

このスケールは、気分の低さ、集中力の欠如、自殺念慮など、様々な症状に関する10項目から成り立っています。

各項目は0から6点までのスコアがあり、合計スコアが高いほど、抑うつ状態が深刻であると判断されます。

このスケールは、医療専門家が治療の効果を評価したり、治療計画を策定する際に用います。

イノシトールの摂取は副作用が少なく、血中の治療薬レベルに変化はありませんでした。

用量とタイミング

イノシトールの一般的な用量は、500mgから2,000mgとされています。

  • 食後に: 吸収を良くするため、食後に摂取することが推奨されています。

副作用と対処法

イノシトールの一般的な副作用としては、以下が報告されています。

  • 消化器系の不調
  • 眠気

対処法:

  • 用量を調整: 副作用が出た場合は、用量を調整してみてください。
  • 医師と相談: 重度の副作用が出た場合、医師との相談が必要です。

ヤマブシタケ(Hericium erinaceus)の効果

ヤマブシタケは、特に脳機能の向上神経の保護において有用です。

2009年の研究では、50歳から80歳までの軽度認知障害を持つ日本人男女に対して、ヤマブシタケ(Hericium erinaceus)を16週間摂取させた結果、改訂版長谷川式認知症スケール(HDS-R)に基づく認知機能スケールで、プラセボ群と比較して8週、12週、16週で有意にスコアが向上しました。

ただし、摂取を終了してから4週間後には、スコアが有意に減少しました。

研究の推移は下記の通り。

  • 8週: 認知機能スケールで有意にスコア向上
  • 12週: 認知機能スケールでさらに有意にスコア向上
  • 16週: 認知機能スケールで最も有意にスコア向上

また、2013年の研究では、ヒトの肺線維芽細胞MRC-5および神経芽腫-神経膠腫細胞NG108-15に対して毒性がないことが確認されたヤマブシタケ(Hericium erinaceus)の水抽出物を用い、10 ng/mL のNGF(神経成長因子)と1 μg/mLのキノコ抽出物の組み合わせによって、神経突起(neurite)の成長が60.6%向上したと報告されました。

用量とタイミング

  • 用量: 一般的には、乾燥パウダーで500mgから1000mg程度が推奨されています。
  • タイミング: 吸収を良くするために、食事と一緒に摂取すると良いでしょう。

副作用と対処法

  • アレルギー反応: ヤマブシタケに対するアレルギー反応が報告されています。
  • 消化器系の不快感: 高用量で摂取すると、胃や腸に不快感を感じる可能性があります。

対処法

  1. 用量を少量から始め、徐々に増やしていく。
  2. 食事と一緒に摂取する。
  3. 医師と相談して、アレルギー反応のリスクを評価する。

フォスファチジルセリン(Phosphatidylserine)の効果

フォスファチジルセリン(Phosphatidylserine)は、記憶力と学習能力の向上が報告されています。

2010年の研究では、非認知症の高齢者が15週間にわたりフォスファチジルセリン-DHA(PS-DHA)を摂取した結果、即時の言語記憶が有意に改善されました。

さらに、基本的な認知機能が比較的良好な参加者のサブセットでは、即時および遅延の言語記憶、学習能力、複雑な図形をコピーする時間が有意に改善されることが、ポストホック分析で明らかにされました。

2013年の研究では、50歳から90歳までの高齢者が12週間にわたり大豆由来のフォスファチジルセリン(SB-PS)を毎日300mg摂取した結果、メモリー認識(P = 0.004)、メモリーの再生(P = 0.006)、エグゼクティブ機能(P = 0.004)、および精神的柔軟性(P = 0.01)が有意に向上しました。

さらに、Rey Auditory Verbal Learning Test(Rey-AVLT)で測定された全体的な学習能力と即時の記憶回復も有意に改善(P = 0.013およびP = 0.007)されました。

用量とタイミング

フォスファチジルセリンの推奨される用量は、100mgから300mgです。

  • 食事と一緒に: 吸収を良くするために、食事とともに摂取することが一般的です。

副作用と対処法

フォスファチジルセリンの一般的な副作用は以下の通りです。

  • 胃の不快感
  • 不眠

対処法:

  • 用量を調整: 副作用が出た場合は、用量を減らしてみてください。
  • 医師と相談: 重度の副作用が出た場合は、医師と相談することをお勧めします。

プロバイオティクス(Probiotics)の効果

プロバイオティクスは、適量摂取することで健康効果を提供する生きた微生物、主には細菌と酵母です。

これら「良い」細菌は、ヨーグルトなどの一部の食品に自然に存在し、また食事のサプリメントとしても摂取することができます。

プロバイオティクスは、腸内細菌叢のバランスを整え、消化を助け、免疫システムをサポートする働きをします。

これらは、消化器系の障害、アレルギー、さらには精神的な健康問題など、さまざまな健康状態に対して研究されています。

2019年の研究では、19の二重盲検、無作為化、プラセボ対照試験に1901名の参加者が参加し、プロバイオティクスの摂取が抑うつ症状において有意に改善を見せたと確認されました。

特に、大うつ病性障害(MDD)を持つ患者群では、この効果が特に顕著であったとされています。

また、複数のプロバイオティクスの菌株が使用された場合に、抑うつ症状の改善がさらに効果的であったとも報告されています。

2013年の研究では、腸内微生物が正常で健康な脳機能に重要であること、またストレスと微生物との関連性、そして微生物がストレス関連の行動にどのように影響を与えるかについて詳細に検討されました。

研究によれば、腸内のバクテリア(共生細菌、プロバイオティクス、病原細菌を含む)は、神経経路と中枢神経系のシグナリングシステムを活性化することが明らかになりました。

2016年の研究では、アルツハイマー病(AD)患者に対してプロバイオティクス(Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus casei, Bifidobacterium bifidum, およびLactobacillus fermentum 含む)を12週間摂取させた結果、MMSEスコア(認知機能の評価指標)が+27.90% ± 8.07向上したと確認されました。

MMSEスコア(認知機能の評価指標)

ミニメンタルステート試験(MMSE)は、記憶、注意、言語などの認知機能を評価するために広く使用されているテストです。

このテストは、健康ケアの専門家によってしばしば実施され、認知能力の異なる側面を評価するための一連の質問や課題で構成されています。

メリットとデメリット

  • メリット: ストレス耐性の向上、気分の安定化、認知機能の向上など。
  • デメリット: 過剰摂取による消化器系の問題、一部の人々におけるアレルギー反応など。

用量とタイミング

一般的には、プロバイオティクスは食事と一緒に摂るか、または食間に摂ることが推奨されています。

ただし、製品によっては異なる場合がありますので、必ず製品のラベルを確認してください。

副作用と対処法

  1. 消化器系の不調: ガス、膨満感、下痢などが起こる可能性があります。
    • 対処法: 用量を減らし、数日間様子を見てください。症状が改善しない場合は、医師に相談してください。
  2. 感染リスク: 免疫力が低い人や、長期的な医療施設の入居者は感染のリスクが高まる可能性があります。
    • 対処法: 医師との事前相談が必要です。症状が出た場合はすぐに医療機関を受診してください。
  3. アレルギー反応: 一部のプロバイオティクスには、乳製品や大豆など、アレルギー反応を引き起こす可能性のある成分が含まれています。
    • 対処法: アレルギー体質の方は、成分リストをよく確認し、医師に相談してから摂取してください。

まとめとおすすめの組み合わせ

いかがでしたでしょうか。最後に今回の記事の内容をまとめて締めたいと思います。

この記事で紹介したヌートロピックは、研究に基づいて効果が確認されています

それぞれのヌートロピックがもたらす効果や用量、副作用には注意が必要ですが、これらの情報を元に自分に合ったものを選ぶといいでしょう。

効果まとめ

この記事で紹介したヌートロピックの主な効果ごとにまとめると下記のようになります。

主な効果ヌートロピック
覚醒度向上カフェイン、モディフィナール
ストレス耐性向上アシュワガンダ、イノシトール
記憶力向上バコパ・モニエリ、ヌーペプト、フォスファチジルセリン
神経伝達物質の調整フェニルアラニン、イノシトール
短期記憶と集中力の向上クレアチン
効果まとめ

あくまでも主要な効果・有名な効果に絞った場合の話です。

おすすめの組み合わせ

個々で紹介したヌートロピックの中で、おすすめの組み合わせをいくつかお伝えします。

おすすめのヌートロピック飲み合わせ

  1. L-テアニン + カフェイン
    • 焦燥感を抑えつつ、覚醒度と集中力を高めたい場合。
  2. クレアチン + アシュワガンダ(Withania somnifera、KSM-66推奨)
    • 疲労時の認知機能を向上させたい場合、またはストレス耐性も高めたい場合。
  3. バコパ・モニエリ + フォスファチジルセリン
    • 記憶力と学習能力を全体的に向上させたい場合。
  4. モディフィナール + イノシトール
    • 高い覚醒度と集中力が必要な作業に取り組む際、ストレスを低減したい場合。

いずれの組み合わせも、副作用相互作用に注意し、用量を適切に調整する必要があります。

また、新しいサプリメントを始める前には、必ず医師と相談してください。

今回の記事は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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