「アダプトゲンってなに?定義は?」
「アダプトゲンなのに副作用が発生するのはなんで?」
「アダプトゲンは本当に安全なの?」
この記事を読めば、アダプトゲンについての今と昔の定義がわかり、適切な運用ができて健康的な身体に近づくことができます。
アシュワガンダやホーリーバジルなど、すでにアダプトゲンを摂取している人はもちろん、これからアダプトゲンを試してみたいという人もぜひ読んでみてください。
そもそもアシュワガンダとは
アシュワガンダ(学名:Withania somnifera Dunal)は、数千年前からインドの伝統医療『アーユルヴェーダ』において、心身のストレスに効果を発揮する薬や強壮剤、更には媚薬としても活躍してきたハーブです。
今日では様々な臨床研究を通じ、それらの効果が現代科学にて証明され注目を浴びています。
実物はナス科の常緑低木です。馬の(アシュワ)匂い(ガンダ)が名前の由来。
馬の強壮な精力にちなんだという説も。
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アダプトゲンとは
アダプトゲンとは、「肉体的・精神的なストレスへの抵抗力を高める天然のハーブ」の一つです(参考)。
古代のインド伝統医療「アーユルヴェーダ」にて数千年も前から愛用されています。
一般的に、アダプトゲンは「副作用がなく、安全で身体に良いハーブ!」とされています。
注:当サイトとしては推奨できない認識。
アシュワガンダに限らず、現代ではアダプトゲン全体の研究が進んでおり、「アダプトゲン」=「絶対安全とは限らない」と判明しています。
飲み合わせや体質次第では、体調に悪影響が出たアダプトゲン事例がいくつも。
[blogcard url=”https://ashwagandha-lab.biz/hepatotoxicity/”]
上記を踏まえた上で、昔と今のアダプトゲンの定義の違いをざっくり説明します。
アダプトゲンの定義:オリジナル版
まず、「アダプトゲン」という概念は1968年にIsrael I. Brekhman氏とI. V. Dardymov氏により、下記のように定義されました。
オリジナル版アダプトゲンの条件 3点
- 服用者に無害であること
- 物理的、化学的、生物学的な様々なストレス因子に対して抵抗力を高めること
- 生理機能を正常化すること
要するに「通常の用法用量なら無害」「ストレスに強くなる」「身体を正常な状態に保つ」ということ。
[blogcard url=”https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3″]
アシュワガンダ以外にも、ロディオラ・マカ・高麗人参・シラジット・アマチャヅル・ホーリーバジルなど10種類以上のアダプトゲンがあります。
アダプトゲンなのに副作用の事例がある理由
「アダプトゲン=”服用者に無害”なのに、なんで副作用になった例があるの?」と思いますよね?
わたしも思いました。
これについては、「当時の見解ではそうだった」と解釈するのが適切。
前述のとおり、アダプトゲンがNicolai Lazarev(ニコライ・ラザール)博士によって最初に定義されたのが1968年。
つまり今から50年以上も前のことです。
現代ではもっと研究が進んでいます。
50年以上の間に、アダプトゲンの研究や事例も増え、「絶対に安全というわけではない」ということも判明しました。
「じゃあ今はどう解釈するのがいいの?」と思いますよね。
2019年に提唱された最新版アダプトゲンの概念・基準をお伝えします。
アダプトゲンの定義:アップデート版
2019年の最新版のアダプトゲンの定義をお伝えします。
Venus Ramos(ヴィーナス・ラモス)医学博士による、「アダプトゲン、ストレス管理と健康」から引用・ご紹介。
世界最大のサプリメント販売会社・iHerbが運営するブログに寄稿されている記事です。
最新版(2019年版)アダプトゲンの条件 4点
- 安全(すなわち無毒)であり、大きな副作用または禁忌はない。
- 体の全体的な抵抗力を高め、ストレッサーに対する感受性を低下させる。
- 一定でバランスのとれた内部環境(体のホメオスタシス)を維持する。
- ストレッサーによって引き起こされた通常の状態からの変化の方向性に関係なく、身体機能を”正常化”するために非特異的な方法で働く。つまり、アダプトゲンとは興奮剤でも鎮静剤でもない。
[blogcard url=”https://jp.iherb.com/blog/adaptogens-stress-management-and-health/782″]
「無害」と言い切る表現を改め、実情に即した内容に修正。
副作用について、「服用者にとって無害」から「大きな副作用はない」に変化。
実際、服用者の中には体調不良を訴える人も(少数ですが)存在しており、この方が正確と言えます。
過剰摂取したり、飲み合わせが悪かったり、体質が合わなかったりなど。
「絶対に無害」というニュアンスを改めたのは的確。
アダプトゲンとの付き合い方
さて、「じゃあ逆にどういう条件なら安全?」と疑問を持たれると思います。
管理人が調べた限り、3つ確実に言えることがあります。
アダプトゲンとの付き合い方 3つ
- 過剰摂取をしないこと
- 危険な飲みあわせ・特定の条件下での摂取をしないこと
- 医師の判断を仰ぐこと
順番に説明します。
過剰摂取をしない
1つ目は「過剰摂取」をしないこと。
アダプトゲンに関わらず、どんなものでも過剰摂取すれば胃や肝臓に負担がかかります。
アシュワガンダなら多くても1日あたり1,200mgくらい。
危険な飲みあわせ・特定の条件下での摂取をしない
2つ目は「危険な飲みあわせ・特定の条件下での摂取」をしないこと。
ここでいう「特定の条件下」とは、主に下記の方を指します。
アシュワガンダを飲んではいけない人
- 妊娠中・出産の予定がある人
- 胃潰瘍・胃炎の人
- 糖尿病の人
- 自己免疫疾患の人
- 睡眠薬使用中の人
- ナス科アレルギーの人
特に妊娠中のかたに関しては、赤ちゃんの堕胎につながった事例があります。
絶対にやめていただくようお願いいたします。
[blogcard url=”https://ashwagandha-lab.biz/cases-where-you-shouldnt-take-ashwagandha/”]
医師の判断を仰ぐ
3つ目は「医師の判断を仰ぐ」こと。
月並みですが、専門家に聞くのが最強です。
誰がなんと言おうと、お医者さんに相談するのが一番安全。
その際、自分が服用している薬やサプリ、運動状況、その他の健康に関する懸念事項をきちんと伝えましょう。
上記の3点を守っていれば、より確実にアシュワガンダ含めアダプトゲンと安全に付き合えるでしょう。
まとめ:アダプトゲンは絶対安全という考え方は捨てよう
いかがでしたでしょうか。
最後におさらいをして記事を締めたいと思います。
初めてアダプトゲンという定義が生まれてから、50年以上の時間が経ちました。
「人体に無害・副作用はないハーブ」として扱われたのは遥か昔。
アダプトゲンの定義はアップデートされており、安全にその効能を受け取るためには用法用量を守る必要があるというのは世界では常識になりつつあります。
アシュワガンダは素晴らしいハーブ・サプリメントですが、用法用量を間違えて副作用に苦しんだ人の事例が存在するのも事実。
適切な運用を心がけましょう。
以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます。
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